地方の食材を使ったローカルな料理コンテストやレシピ募集いろいろ

その土地で穫れた食材で料理を作り食べるというのは本来あるべき生活の姿だと思いますが、「地産地消」という考え方は元々そういう意味で言われだしたのではないようです。昔の農村の食事といえば、米にみそ汁とお漬け物が基本。そのため塩分の摂り過ぎから高血圧になり病気を煩う人が多かったのです。その偏った食事を改善するために、米を作っていた田んぼを利用して緑黄色野菜や西洋野菜の生産をしようという運動がそもそもの始まりだったようです。現代では輸送にかかるエネルギー問題や地域経済の活性化、質の高い農産物を求めるライフスタイルなど、昔とは違う意味合いで一般的に広まっています。

地方の食材を使用した料理コンテスト等も各地で盛んに行われていますが、地方自治体などが主催する場合、その多くは賞品や賞金も少なく広報もあまりしっかりされていないため、なかなか応募する機会が少ないはずです。また、2次審査の実演調理があるなど、わざわざ遠方から応募するほどではないが、該当する地域に住んでいれば腕試し的に応募するのもありかな、という感じのローカルな料理コンテストやレシピの募集企画を集めてみました。

今募集されているローカルな料理コンテスト、レシピ募集の詳細は以下から。


■第5回地産地消アイデアコンテスト レシピ募集(岐阜県大垣市)

大垣市の特産品のひとつに「大垣里丸」という里芋があります。名前が示すとおり、丸い形が自慢で、肉質は白く、独特のぬめりがある上質のサトイモです。そんなサトイモの他、ブロッコリー、お米(品種:ハツシモ)、米粉を材料としたレシピ募集です。「料理部門」「菓子部門」の2部門があり、応募はレシピの内容、PRなどを記入し、料理の写真を添付した応募用紙を郵送のみで受付。締切りは2011年1月31日。1次審査通過者は3月中旬に行われる2次審査で実際に調理し、試食によって優秀作品が選ばれます。



■佐倉城級グルメレシピ大募集!(千葉県佐倉市)

こちらは千葉県の佐倉市で主に生産される大和芋、豚肉、米粉のうち、1品以上を食材とするレシピの募集ですが、1次の申し込み時点では料理名と写真のみあれば応募でき、2次審査は2011年4月に佐倉ふるさと広場で開催予定のイベントで1品400円程度で100食を販売し、それを食べた来場者による投票で審査されるということなので、普通のレシピ募集というよりか、考えたメニューでイベントに参加することが目的のかなりローカルな内容となっています。
締切りは2010年12月24日(金)消印有効。郵送/持込みのみでの受付。主催は社団法人佐倉市観光協会



■猪肉料理コンテスト(島根県松江市八雲町)

イノシシの肉を使った料理コンテストです。八雲町では、有害鳥獣である猪を特産品化するために、昨年から八雲猪肉生産組合により猪肉が販売されています。書類選考により選ばれた7組(個人・団体)が、来年2月6日(日)に同町内の市民活動センターで行われる料理コンテストに参加できます。応募時に、考案した料理の写真の添付も必要なため、先着30組(個人・団体)に猪肉250gが無料で提供されます。猪肉申込期限12月20日(月)まで。応募の締切りは2011年1月11日(火)まで。郵送/E-mailでの受付。主催は八雲町「交流の里」づくり協議会。



こうやって見てみると、それぞれの地域の事情が色濃く反映された内容になっており、ビジターにはなかなか参加しにくい企画自体が"地産地消"的でもあります。