知識として”食”のいろいろを身に付ける講座 大阪で9月から10月にかけて開催

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Study / JuditK

大阪の文化施設教育機関などが中心となった「食」をテーマとした講座(全5回10講座)が、2012年9月から10月にかけて梅田で開催されます。
各回の講座は、食と空間の関係性をデザイン面から探るものや、肥前磁器を中心に食器の変遷を考察するもの、はたまた、「動物とヒトの食材」がテーマのものまで実に様々です。

詳細は以下から。


■大阪市イベント・観光 ミュージアム連続講座2012「食」を開催

食につい学ぶ場といえば、実調理系の料理教室や、最近では食育や食材の栄養云々についての講座や講演会がよく開催されていますが、大阪の主要文化施設学芸員や研究員方々が講師を務められるこのイベントは、文化的側面から食について学ぶことのできる催しとなっています。

講座は毎週水曜日に開催されますが、午後7時から大阪の中心地、梅田の大阪駅前第2ビルで行われますので、働いている方でも比較的参加しやすい内容となっています。しかも参加費は無料です。

たまには定時で仕事を終え、食に関する知識を身につける時間を作ってみてはいかがでしょうか。

ミュージアム連続講座2012「食」開催概要】

  • 講座内容
    • 【第1回】
      9月19日(水)「モダンライフにみる食とその空間」
      • 「食とモダンアート」 大阪市立近代美術館建設準備室 主任学芸員 小川 知子
         近代に描かれた食材や食をめぐる光景は、私たちにも親しみがありますが、そのとらえ方はじつに個性的です。日本と西欧のアーティストが自己表現として向き合った「食」を、大阪市立近代美術館のコレクションからご紹介します。
      • 「食の空間デザイン」 大阪歴史博物館 学芸員 酒井 一光
         百貨店や倶楽部の食堂、市井の喫茶店など、多くの人びとが集う「食」の空間は、建築家の腕のみせどころでした。時代の流行を敏感に反映し、しかも長く愛されてきた近代建築の「食」空間のデザインをご紹介します。

    • 【第2回】
      9月26 日(水)「米から飯へ」
      • 「米を炊く―弥生時代の炊飯」 大阪文化財研究所 総括研究員 田中 清美
         今から2,600年前の弥生時代は日本列島で本格的な米つくりがはじまった時代でした。当時の米を食べる方法は、土器の甕で米を炊くのが一般的でした。また、お祭りなどで米を蒸すこともあったようです。
      • 「電気炊飯器、今昔」 大阪市立科学館 学芸員 長谷川 能三
         現在の電気炊飯器の多くでIHという方式が使われています。IHとはいったいどういう技術なのでしょうか。また、初期の電気炊飯器には、炊飯器に入れたお米と水に直接電気を流して炊くという方式のものもありました。こんな方法でご飯が炊けるのでしょうか。

    • 【第3回】
      10月3日(水)「動物とヒトの食材」
      • 「潜入!天王寺動物園の台所」 天王寺動物園 獣医師(保健副主幹 今西 隆和
         天王寺動物園には約200種900点の動物が飼われています。動物たちの普段の食事はどんなもの?特に気をつけないといけないメニューは?動物園スタッフしか知らない台所の裏側を食べ物のサンプルも見ていただきながらご案内します。
      • 「果物を食べる鳥・サル・ヒト」 大阪市立自然史博物館 主任学芸員 和田 岳
         樹木がつけるジューシーな果実は、動物に果肉を食べてもらって、その代わり種子を運んでもらうための植物の仕掛けです。鳥とサルは、果実をよく食べるグループです。サルの一種であるヒトも果物が大好き。鳥など他の動物とヒトとの違いを、果実食から考えます。

    • 【第4回】
      10月10日(水)「やきものと食文化」
      • 「食の器―肥前磁器の文様とかたち」 大阪市立美術館 学芸課長 守屋 雅史
         現代日本人が使う食器の大半は磁器です。有田焼など肥前地方で製作された染付や色絵もまた、大半が食器であり、さまざまな形態・文様の器物が消長しました。食膳を彩る江戸期の肥前磁器を中心に食器の変遷を考察します。
      • 「天目の時代―遊芸と修行の茶」 大阪市立東洋陶磁美術館 学芸員 重富滋子
         12世紀に始まる日宋貿易によって、中国から天目茶碗などの「唐物」が渡来します。当時の日本では闘茶などの遊芸の茶と、禅院における生活規範に茶礼が取り込まれ、こうした場で「唐物」は流行しました。当時の飲食文化についてお話しします。

    • 【第5回】
      10月17日(水)「日本と世界の食文化」
      • 「食でたどる大阪城の歴史」 大阪城天守閣 主任学芸員 宮本 裕次
         城は「戦いの場」「政治の場」「生活の場」であり、いずれも食べることと深くかかわります。「大坂城の兵糧は?」「大坂城で出されたフランス料理とは?」など、大阪城の歴史の意外な面を「食」をキーワードにひもときます。
      • 「ヨーロッパとアジアの食生活」 大阪市立大学 特任教授 西成 勝好
         演者の滞在したフランス、英国、中国、タイなどで垣間見た食生活を食材、食べ方などを中心に写真などを使い、ご紹介します。食材、食べ方と生活・文化との関係についても触れたいと思います。
  • 開催時間
    • 全日、午後7時〜8時30分(開場:午後6時30分〜)
  • 参加費:無料
  • 定員:80名
  • 申込方法
    • 往復はがきに名前(ふりがな)、年齢、郵便番号、住所、電話番号をご記入のうえ、下記の宛先まで※応募者多数の場合は抽選)
  • 備考
    • 全5回一連の講座のため、全5回一括での申し込み。特定の日のみの参加または申込みは不可。
    • 申込みは、はがき1枚につき1名。
  • 締切:2012年9月3日(月)当日消印有効