大豆やトウガラシなどを使ったダイエットメニューを調理実演 「マンガクッキング4杯目」レビュー

マンガ「クッキングパパ」に登場する料理を、作者であるうえやまとち先生が自ら調理して再現する、調理実演形式の講演会「うえやまとちのマンガクッキング 4杯目」が、4月24日に京都国際マンガミュージアムで行われました。
4回目となる今回のテーマは「ダイエットメニュー」。トウガラシの辛みが効いた簡単にできるご飯ものや、大豆をプラスしたからだに優しい汁物など、1時間ほどの間に3品のメニューが調理実演されました。

うえやまとちのマンガクッキング 4杯目」の詳細は以下から。


京都国際マンガミュージアムの建物は、廃校になった旧・龍池小学校の校舎を改築して利用しています。


会場は1階多目的映像ホール。ガスコンロなどの調理器具と、映像を投影するスクリーンがセッティングされています。


実演調理されるメニューのレシピが参加者に配布されていました。
今回はダイエットメニューということで、ダイエットに効果的といわれているカプサイシンを多く含んだトウガラシを使った「カプサイ飯」、つぶした大豆を溶け込ませた「ご汁」、カボチャやジャガイモで餡を作る「きんつば3種」の計3品です。


開始時間になり、うえやまとち先生(左)が登場されました。
京都精華大学マンガ部准教授の吉村和真氏(右)がナビゲーターとして進行役を務めます。


紹介もそこそこに、早速調理が始まりました。


最初のメニューであり「カプサイ飯」のトウガラシを2〜3ミリ幅にカット。トウガラシは韓国の生のものを使用。キツすぎない辛さで甘みも感じるぐらいだそうです。生が手に入らない場合はドライのもので代用してもいいようです。


スクリーンには料理が登場する話のページが映し出され、簡単にストーリーが紹介されながら進行していきます。


トウガラシのほか、ロースハムを5ミリ角にカットしたもの、ニンニクのスライス、粗く砕いたブイヨン、塩を炊飯器に入れて、ざっと混ぜ合わせて炊きます。炊きあがりにいりごまを混ぜ合わせます。

<分量の目安は、コメ4合に対して韓国トウガラシ(青/赤合わせて)5〜6本、ロースハム60g、ニンニク1〜2片、塩小さじ1、いりごま適量>



次に「ご汁」に取りかかります。
まず、いりこの頭を取って鍋に投入。


いりこのだしができました。ここではいりこを取り出してしますが、きらいではない人はそのままでも。


続いて、大根やニンジン、シイタケ、油揚げ、こんにゃくなどといった、みそ汁に入れるような材料を好みの大きさにカット。油揚げやこんにゃくは熱湯でサッと湯通しします。


調理師免許がないと、イベントで作った料理をお客さんなどに直接振る舞えないそうです。
うえやまとち先生は、そのあたりの問題をクリアーするために最近調理師免許をとられたそうです。(今回のイベントはお客さんの数が多いので、スタッフが用意した料理を先生が監修・味見をし、試食として出されました)
調理師免許を取った事によって、試食をするキッチンの調理器具などを買い替えたそうです。
そういったお話を途中で挟みつつ、調理が進みます。


切り終えた材料を鍋に入れ、火にかけます。


水で一晩戻した大豆と、大豆の半分の量の水をミキサーに入れてすりつぶします。
(一晩では大豆が少し固いので、事前にすり鉢で軽くつぶすといいようです)


煮立った鍋にすりつぶした大豆を入れさらに煮て、白みそを溶かします。

<分量の目安は、水1Lに対して大豆1カップ、白みそ大さじ4>

「ご汁」が完成しました。

この「ご汁」は熊本の阿蘇でよく食べられているそうです。言ってしまえば具の多いお味噌汁にすり潰した大豆をいれるという簡単なレシピですが、大豆を加える事でヘルシーで栄養価も高くなるので、健康的なダイエットメニューとしてご家庭でも簡単に試せそうです。



続いて、あずき餡、カボチャ餡、ジャガイモ餡の「きんつば3種」。
皮を剥いて一口大に切ったカボチャを柔らかくなるまで茹で、湯を捨て軽くつぶし、砂糖と塩少々を加えて弱火で混ぜながらよく練り、カボチャの餡を作ります


ジャガイモも同様にして餡をつくります。

あずき餡は市販のあずきを使用。固練りを選びますが、柔らかい場合は鍋で煮詰めて固くします。


餡を手に取り形をまとめていきます。きれいな四角形にするときれいに焼き上がります。


小麦粉、砂糖、水を泡立て器でムラなく混ぜ、5〜6分程寝かせた衣を餡につけます。

<分量の目安は、小麦粉100gに対して砂糖大さじ1、水150cc>


熱したホットプレートやフライパンで焼いていきます。


片面が焼けたら立てて、全面をパリッと香ばしく焼き上げます。


きんつばが完成し、本日作るメニューが全て完成しました。


完成時に合わせて試食の「ご汁」が入ったカップが配られました。

白みそと使っているので優しい味ですが、大豆が足されたことにより、よりマイルドな味になりタイトル通り"からだにおいしい"ものでした。


最後には質疑応答の時間が取られ、「クッキングパパ」の読者の方やお子さんから先生に質問や感想の声が寄せられました。


会場にはいい香りが広がり、終始和やかなムードでイベントが進みました。
今回のメニューももちろんですが、マンガに出てくる料理は全て事前に試作されているそうで、試作時は先生ともう一人のアシスタント、そして記録するカメラ担当のスタッフで行うそうです。

うえやまとち先生はこのイベントを毎年楽しみにしているということで、来年も是非やりたいという感想で締めくくられました。